治療記録

イヌツゲの樹木治療をご紹介いたします
        


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まずは概況の調査をします。

今回治療する樹木は樹高500p、幹周180p、根元周210p、樹齢推定200〜300年のイヌツゲです。

2度の敷地内工事により30〜40pの盛土がなされたことが原因で、酸素と光照射が不足し、根系の発育・発生が阻害され、多数の不定根、根に不定芽枝が発生していました。
また、根の一部が枯死し、幹の一部では腐朽分解が進行していました。

調査をもとに実際に治療に入ります。

酸素と光を根系に誘導し、根の発育を促進し、吸水力を高めるために、20〜30pの深さで盛土を掘り除きます。不定根と不定芽枝を切断し、水平根の発生を促進させます。

通風性と光照射の向上のため、枯枝の剪定と枯葉の除去を行います。
根、幹共に菌により分解された腐朽部分と子実体を切削し、周辺の幹の肥大生長(細胞分裂の活性化)を増進させます。

治療後のイヌツゲです。

枯枝剪定と枯葉の除去により、全幹枝葉へ光照射が行き届くようになり、通風性も向上しました。

今回枝先は切断せず切り戻し法という手法を用いました。
そのため、枝先端部の若葉により生合成される植物ホルモン(オーキシン、ジベレリン、ブラシノステロイド等)の生産が今後期待出来ます。


このように、治療は完了致しましたが、今後もこの樹木の様子を見守って行きたいと思います。